高速基礎マスター講座 のバックアップ(No.11)




概要

まず結論のみ端的に述べる。
7万円もするとんでもない「ぼったくり講座」である。
また、校舎からの圧力が「最も強い講座」の一つである。
以下で詳しい内容および長所・短所を解説する。

はじめに

  • 高速基礎マスター講座とは、「知識」と「トレーニング」の両面から、科学的かつ効率的に短期間で基礎学力を徹底的に身につけるための講座である。。。などと聞けば耳障りは良いが、その内実は各科目・分野で大量の1問1答形式の問題が用意されていて、これらをパソコンやスマホ上でひたすら一つずつ解いていくというだけのものである。
  • 東進に入塾する人の大多数が半強制的にやらされることになる。正確に言うと、東進への入塾時または新年度契約時にユニット料金で支払った人が対象であり、逆に言えばユニット料金で支払わなければ高速マスターをやらずに済む。
  • どこの校舎でも大体、高速マスターの英単語は事実上の義務扱いとなっている。校舎によっては英熟語や英文法も義務扱いになっている。別の単語帳をやり込んでいる・英語は別の塾で対策している等の事情は一切考慮してもらえず(実体験)、事情を説明しても社員間のタテヨコの連携が取れていないので意味がなく(実体験)、基本的に生徒個々人の状況に合ったサポートをする態勢は取れていない。毎日校舎に通うたびに、担任・担任助手たちは顔を合わせるたびに高速マスターを進めるように繰り返し繰り返し圧をかけてくる上、放置していると他の講座の受講許可を差し押さえて強制的にやらされることさえある(実体験)。非常にめんどくさい。入塾時に高速マスターを取らなければこういう事態にはならない。
  • 高速基礎マスターを進めると「向上得点」を獲得できる。また、東進の講座を受けまくることによってでも「向上得点」を獲得できる。なお、「向上得点」とは東進が独自に設定した全く意味のないポイントであり、何か特典などが用意されているわけでもない。強いていうならば東進への忠誠心・廃課金者の証である。東進の各校舎は向上得点で争っており、校舎側の視点で言えば一種の業務成績のようなものである。そうであるがゆえに、生徒への高速マスターや講座受講の圧力は基本的にどの校舎も強い。
  • 高速マスター講座は、講座ユニットを申し込むともれなく1講座分の枠を使ってついてくるのだが、はっきりいって通期講座1講座分の価値などない。ユニットで申し込むとお買い得感を出されるが実際はそんなことないので、新年度の申し込みをする際は要注意。自分で計算して確かめてみるといい。(第一、通期ユニットの方が断然お得!となるレベルまで講座を買う時点で既に東進の餌食になっているのだが…)ぼったくり東進の罠である。

良い点

  • スマホでも受講できるので、スキマ時間を有効に活用できる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • 下手な単語帳や問題集よりは、ある程度の質が保証される。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • ランダム出題もできるので単純記憶を強化できる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • クイズ形式だからレスポンスが鍛えられる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • ゲーム感覚で楽に覚えられる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • 単語帳と違ってかさばらない。(←以下に紹介するアプリでも代替可)

なお、アプリで勉強を進めたい生徒は高速基礎マスターより『英単語アプリmikan』というアプリの方がはるかにおすすめである。数百円で鉄壁・単語王や出る準パス単英検〇級の全てを利用できる。更に、自分で単語帳を作成する事もできる。

また、基本無料で単語帳作成に特化したアプリ「単語帳メーカー」もおすすめである。数百円程度で自動音声発音や広告消去ができるので気になったら利用してみてもいいだろう。

悪い点

  • そもそも単語帳・一問一答買ってきてやり込めば合計でも2000~3000円で済むものに7万円以上掛けるのはおかしい。絶対におかしい。もっと質の良いツールは世の中にたくさんある。典型的な情弱ビジネスである。
  • 訳語が一対一でしか提示されず、その訳語も普遍性のないものであることがしばしばなので、難関大志望者は+αで単語帳を使う必要性が出てくる。結局はじめから単語帳やっておけば何も問題は起きない。(英語)
  • レベル別に分かれているものは、基礎レベルを修了させないと高いレベルのものに進めない。(いわゆるスモールステップアップ方式) 。基礎から始める人は問題ないが、そうでない人には自分のレベルに合ったところから始められず、不便である。英単語なんかド基礎中のド基礎から1800単語もの膨大な数をやらされる(しかも義務!)ので、時間が勿体ないことこの上ない。
  • 担任の圧力があるので一度始めたら最後、他の単語帳に乗り換えることは許されない。各校舎には向上得点の査定があるため、基本的に高速マスターから逃れることはできない仕組みになっている。生徒への負担を考えて、高速マスターによる向上得点の積み上げを諦めている校舎ももしかしたらあるかもしれないが、業績を追求しないという意味で経営者としては失格である
  • 相性が悪い生徒にとってはめちゃめちゃ覚えにくい。また、センター1800をスマホやPCで一応覚えるは覚えるが、結局は紙に何度も書いて覚えたほうがいいことに気づく人も結構いる。
  • 理科科目の高速基礎マスターは、○○基礎という名前になっており、一見すると基礎科目のみしか扱わないと思われがちだが、マニュアルを注意深く読んでみると、基礎がついていない科目まで扱っている。つまり物理基礎と書かれていても実際は物理の内容まで扱っている。詐欺である。
  • 単語帳を中学レベル~難関大レベルまで揃えても5000円以下、熟語、文法も参考書で揃えても8000円以下、計算練習レベルの問題集(サクシード等)123ABで揃えても5000円程、漢字の参考書は2000円程、語彙も1000円程。以上を合計しても21000円以下である。しかも、高速基礎マスターとは違い、一度買えば最後まで使える。繰り返し述べるが、どう考えても7万は異常な価格