通期講座について のバックアップ(No.22)


講座数の目安

講座数の目安は一科目につき1~3講座/年程度が無難。全体では普通なら5〜8講座くらい、多くても9〜10講座くらいまで。一部の講座は1講座で2、3講座分のものもあるので注意が必要。少ないように見えて実は多く、値段も高いので担任はそれを使って儲けようとする。

パンフレットには取りたい講座が沢山あるように見える上、担任は10講座以上取るように迫ってくるが、文法・構文・長文読解など色々な段階が必要な英語や相当苦手な科目でない限り1つの科目で4講座以上は取らない方が良い(特に科目数の多い国公立志望者)。予習&復習のサイクルが回らなくなって詰む、演習に入っておきたい秋~冬になっても大量の講座が残っているという悲惨な状況を招きかねない。特に一部のハイレベルな講座(『数学ぐんぐん』や『数学の真髄』、『ハイレベル物理』や『現代文記述・論述トレーニング』等)は非常に内容が濃く、繰り返し復習しないと中々身につかない事と、講座の復習は基本的に冬以降へ持ち込むべきでない事、過去問による演習も必要である事を踏まえるとあまり多くの講座は取れないはず。多く取るより1つの講座を極めた方が絶対に良い。

各々、金銭・時間・得意不得意・合格に対する情熱など様々な面・優先度を持って生活しているであろう。よって、受講講座はそれに合わせた総合的なバランスの下で選択していく必要がある。
また、数学に言える事だが、ある程度理解力があれば『総合的研究』(長岡先生の兄である長岡亮介著、旺文社)で基本を固めたらしばらくは(具体的には数学ぐんぐん(基本編)レベルまで)授業を取らない方が時間・費用などで得である。
詳しくは、「おすすめ講座」のページを参照。

ただし、今まで勉強を怠った為に成績が悪いが、絶対に難関大に行きたいと言う場合は必要な講座は増える(成績が悪くてもお金をかければ基礎からやり直せるというのが東進の強みでもある。当然、限度は存在する)。それは自分が悪いので、しっかりと講座を受けて成績を上げ、志望校に合格して、出世払いで将来親に返そう。講座数が増えるということは、受講のペースを他の人より上げないといけないという事であるので、根気と覚悟を要する。それが無いのであれば、ただの時間とお金の無駄なので、志望を下げるなり就活するなりしましょう。

講座の選び方

取る講座の選び方は
各科目の自己学力の正確な把握と課題設定課題克服方法の検討講座選択」の流れが基本となる。
簡単に言えば「自分のレベルと志望校に合った講座を取る」ということ。
志望校から逆算し「どの時点」で「どんな事が出来ているべきなのか」を考えてそのレベルと現在の自分の「ギャップ」を埋めるためにあるのが講座であり、大きく言えば勉強である。
例えば阪大経済学部志望の骨川君が『東大対策数学[Ⅰ・A/Ⅱ・B]-中級から上級そして超上級へ-』を取るのはオーバーワークであるし、東大理3志望で帰国子女の出木杉君が『有名大突破』を取るのは全くの無駄である。

科目などにもよるが、だいたいテキストの40%くらいは自力で解けそうな問題が並んでいる講座を取るのが良い場合が多い。結果として予習の段階で自力で解けてしまっても授業で改めて発見することは多く、この体験が確実に実力を底上げする。よって、実力不相応に難しい問題ばかりをこなすより労少なくして遥かに得られるものが多い。
テキストの30%くらいは自力で解けそうな講座を受講することを「やや難しい講座にチャレンジする」と言い、受講する価値のあるのはせいぜいここまで。一見してまったく解けそうもない問題ばかり並んでる講座は、そのテキストに対して自分がどの程度およびでないかすらも分からないので、無理して受講するのは時間の無駄。(ただし、数学ぐんぐんや数学の真髄、ハイレベル化学やハイレベル物理等、副教科及び学校では習わない考え方を学習しつつ、それを用いて解説する授業はその限りではない。)
またテキストの80%以上は自力で解けそうな講座は、受講しても殆ど得られるものが無いのでこちらもまた時間の無駄であろう。

講師で選ぶというのも1つの判断基準ではあるが、その事だけにこだわる事は危険。
有名な先生だから・周りでの評判が良かったという理由だけで授業を選ぶと、簡単すぎて退屈になってしまったり、難しすぎて消化不良になってしまう可能性がある。特に東進では「一流講師の授業を全国どこでも受けることが出来る」という事を売りにしている為、講師をあたかも都合の良い神様のように宣伝をする事が多い。それに乗せられて特定の先生に付いていけば大丈夫だと思い込んでしまうケースが見受けられる。更に厄介な事に担任・担任助手もこの状態になってしまっている事があり、偏った意見しか入らない可能性がある。
あくまで成績を上げるのは自分だという意識を持って、人の意見に流されて講座を選ぶ事がないようにしよう。

講座の変更について

  • 通期講座
    • 一度申し込んだ講座の変更を希望する場合には、担任に相談すること。志望校や授業内容の理解度などを検討した上で、必要と判断された場合には変更を認められる。変更の際には事務手数料として1講座2,200 円(税込)が必要。
    • 変更期限は受講開始30日以内、5講目受講時点まで。
  • 講習講座(通年講習・入試対策講座など)
    • 1コマも受けていない場合
      →無料で変更可能
    • 1コマ以上受けている場合
      →変更不可

詳しくはこちらを参照。

講座受講のペース

一週間の受講数の目安は(科目数×2)講くらいが妥当か。やる気に任せて週に10講も15講も受講しまくって消化不良に陥ったり、やる気が無いので受講をサボり講座を貯める生徒が毎年続出する。かなり自己管理が出来る人でないと東進ではやっていくのはキツイので気持ちをしっかり保とう

生徒の合格よりも校舎の成績を重視する悪徳担任は、あたかも講座を受ければ成績が上がるかのように謳って週に10講以上の受講を強制してくるが、夏休みなど大型な休みでない時期にそんなに受講すると間違いなく予習復習が追い付かなくなって死ぬ(浪人生は除く)。闇雲に受講しまくるのではなく、十分な準備学習により授業での理解能率を高め(=予習)授業で深まった理解を十分な自習により定着させつつその実践性を高めていく(=復習)ことが成績アップには必要不可欠である。そもそも勉強すること=受講すること、と考えている人が見受けられるが、それは全くの間違いである。勉強の基本は自分でするものであり、自分でできないもの、あるいは自分でやると効率が圧倒的に悪くなる事だけを勉強の補助として受講に頼るという姿勢が大切である。そもそも先生が授業するのを聴くだけでは成績など伸びないので、自分で問題を解くなどの努力をした上で講座を受けよう。
またあくまで一つの案としてだが、受講復習(または復習及び予習)を1日ずつ行い2日で一講進めるというのを一日分ずつずらして3講座を同時並行で毎日受講するのが受講ペースと充実度に折り合いをつけた最大効率かもしれない。(もちろん講座修了後も復習すること前提だが。)ただし、受講日は受講だけだと時間的に少ない可能性もあるので、残った時間で復習は必要であろう。