高速基礎マスター講座 のバックアップ(No.22)




概要

  • 校舎からの圧力が「最も強い講座」の一つである。

以下で詳しい内容および長所・短所を解説する。

はじめに

  • 高速基礎マスター講座とは、「知識」と「トレーニング」の両面から、科学的かつ効率的に短期間で基礎学力を徹底的に身につけるための講座である。。。などと聞けば耳触りは良いが、その内実は各科目・分野で大量の1問1答形式の問題が用意されていて、これらをパソコンやスマホ上でひたすら一つずつ解いていくというだけのものである。
  • 東進に入塾する人の大多数が半強制的にやらされることになる。正確に言うと、東進への入塾時または新年度契約時にユニット料金で支払った人が対象である。逆に言えばユニット料金で支払わなければ高速マスターをやらずに済む(実体験)。
  • どこの校舎でも大体、高速マスターの履修者は英単語が事実上の義務扱いとなっている。また、校舎によっては英熟語や英文法(まれに基本例文)も義務扱いになっている。特に英単語は1800問というボリュームの割に学習効果が低いと言われている。一単語に単一の意味しか載っておらず、またその意味もあまり汎用的でないことが多いため、別途単語帳が必要になる人が多い。そもそも初めから単語帳をやっておけば何も問題は起きないのだが、残念なことに多くの校舎で義務扱いとなっている。
  • 毎日校舎に通うたびに、担任・担任助手たちは顔を合わせるたびに高速マスターを進めるように繰り返し繰り返し圧をかけられた(実体験)。放置していると他の講座の受講許可が差し押さえられて強制的にやらされることさえあった(実体験)。 校舎による部分も多少はあるのだろうが、基本的に非常にめんどくさい。入塾時に高速マスターを取らなければこういう事態にはならない
  • 高速基礎マスターを進めると「向上得点」を獲得できる。また、東進の講座を受講する事によってでも「向上得点」を獲得できる。なお、「向上得点」とは東進が独自に設定した全く意味のないポイントであり、基本的に特典が用意されていることもない。強いていうならば東進への忠誠心・廃課金者の証である。東進の各校舎は向上得点で争っており、校舎側の視点で言えば一種の業務成績のようなものである。そうであるがゆえに、生徒への高速マスターや講座受講の圧力は基本的にどの校舎も強い。
  • 高速基礎マスター講座は講座ユニットを申し込むともれなく1講座分の枠を使ってついてくるのだが、はっきりいって通期講座1講座分の価値などない。ユニットで申し込むとお買い得感を出されるが実際はそんなことないので、新年度の申し込みをする際は要注意。自分で計算して確かめてみるといい。ぼったくり東進の罠である。

良い点

  • スマホでも受講できるので、スキマ時間を有効に活用できる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • 下手な単語帳や問題集よりは、ある程度の質が保証される。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • ランダム出題もできるので単純記憶を強化できる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • クイズ形式だからレスポンスが鍛えられる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • ゲーム感覚で楽に覚えられる。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • 単語帳と違ってかさばらない。(←以下に紹介するアプリでも代替可)
  • 正解・不正解の履歴が残る。
  • 一語一意のため、初心者向け。
    なお、アプリで勉強を進めたい生徒は高速基礎マスターより『英単語アプリmikan』というアプリもある。ランダム形式での演習ができる他にも、自分で単語帳を作成する事もできる。

また、基本無料で単語帳作成に特化したアプリ「単語帳メーカー」もおすすめである。数百円程度で自動音声発音や広告消去ができるので気になったら利用してみてもいいだろう。

悪い点

  • 1年間の利用期限がある(校舎による?)ため、高マスに頼り切りになるのはオススメしない。やり込んだ後、重要な時期に期限が切れて復習ができなくなってしまうのは痛い。継続利用するために再度7万円の追加料金を払わされるのは笑えない。
  • 英単語の場合、訳語が一対一でしか提示されず、難関大志望者向けでないため、+αで単語帳を使う必要性が出てくる。
  • 担任の圧力があるので一度始めたら最後、他の単語帳に乗り換えることは許されない。各校舎には向上得点の査定があるため、基本的に高速マスターから逃れることはできない仕組みになっている。生徒への負担を考えて、高速マスターによる向上得点の積み上げを諦めている校舎ももしかしたらあるかもしれないが、業績を追求しないという意味で経営者としては失格である
  • 相性が悪い生徒にとっては非常に覚えにくく感じ、怒りの矛先が高速基礎マスターに向く。(相性云々ではなく、初級者は語源などで覚えるよりもまずは一語一意で覚える必要がある。語源と意味とで2つ同時に覚える必要があり、負担が大きくなるため。語源は一語一意で基本単語を覚えた後に同語源の単語を覚えることにより威力を発揮する。)
  • 理科科目の高速基礎マスターは、○○基礎という名前になっており、一見すると基礎科目のみしか扱わないと思われがちだが、マニュアルを注意深く読んでみると基礎がついていない科目まで扱っている。つまり物理基礎と書かれていても実際は物理の内容まで扱っている。
  • 当然ながら、東進卒業後は利用できない。例えば、大学入学後や入社前に英語の基礎を見直す必要が出てきた時に、高校時代に高マスを中心に勉強してきた人は、手元に使い込んだ単語帳や文法書がないという事態に陥る。