高速基礎マスター講座 のバックアップ(No.27)




概要

まず結論のみ端的に述べる。

  • 単科で取ると7万円もする
    • 単科で取るのは高すぎるが、ユニット6以上なら高すぎると言うほどでもない。
  • 校舎からの管理がある。
    • 校舎によって程よい管理だったり邪魔だったりする。
  • 高速「基礎」マスターなので、ある程度できる人には退屈

以下で詳しい内容および長所・短所を解説する。

はじめに

  • 高速基礎マスター講座とは、「知識」と「トレーニング」の両面から、科学的かつ効率的に短期間で基礎学力を徹底的に身につけるための講座である。。。などと聞けば耳触りは良いが、その内実は各科目・分野で大量の1問1答形式の問題が用意されていて、これらをパソコンやスマホ上でひたすら一つずつ解いていくというだけのものである。
  • 東進に入塾する人の大多数が半強制的にやらされることになる。正確に言うと、東進への入塾時または新年度契約時にユニット料金で支払った人が対象である。逆に言えばユニット料金で支払わなければ高速マスターをやらずに済む(実体験)。
  • どこの校舎でも大体、高速マスターの履修者は英単語が事実上の義務扱いとなっている。また、校舎によっては英熟語や英文法も義務扱いになっている。特に英単語は1800問というボリュームの割に学習効果が低いと言われている。一単語に単一の意味に限定されており、初学者向けである。よって、レベルアップするためには別途単語帳が必要になる。
  • 毎日校舎に通うたびに、担任・担任助手たちは顔を合わせるたびに高速マスターを進めるように繰り返し繰り返し圧をかけられた(実体験)。 校舎による部分も多少はあるのだろうが、基本的に非常にめんどくさい。入塾時に高速マスターを取らなければこういう事態にはならない
  • しかし、担任が進捗を見るので、mikanや普通の単語帳をだらけてサボってしまう人には受講と同じでその防止になる。初学者、苦手な人には心強い。
  • 高速基礎マスターを進めると「向上得点」を獲得できる。また、東進の講座を受講する事によってでも「向上得点」を獲得できる。なお、「向上得点」とは東進が独自に設定した全く意味のないポイントであり、基本的に特典が用意されていることもない。強いていうならば東進への忠誠心・廃課金者の証である。東進の各校舎は向上得点で争っており、校舎側の視点で言えば一種の業務成績のようなものである。そうであるがゆえに、生徒への高速マスターや講座受講の圧力は基本的にどの校舎も強い。
  • 高速基礎マスター講座は講座ユニットを申し込むともれなく1講座分の枠を使ってついてくる。
  • 高速基礎マスター講座は英単語の初心者にとっては得るものがあるが、そうでない者にとっては得るものが少ないコンテンツである。英単語の初心者以外にとっては、『鉄緑会東大英単語熟語鉄壁』などの語のグルービングを行ったものや、語源系の英単語帳などでの勉強をする方が効果的である。
  • レベル別に分かれているものは、基礎レベルを修了しないと高いレベルのものに進めない。(いわゆるスモールステップアップ方式) 。

良い点

  • スマホでも受講できるので、スキマ時間を有効に活用できる。
  • 下手な単語帳や問題集よりは、ある程度の質が保証される。
  • ランダム出題もできるので単純記憶を強化できる。
  • クイズ形式だからレスポンスが鍛えられる。
  • ゲーム感覚で楽に覚えられる。
  • 単語帳と違ってかさばらない。
  • 正解・不正解の履歴が残る。
  • 担任が進捗管理をしてくるので、自分だけでやるとサボってしまうという生徒にはおすすめ。ただし、拘束力が強すぎる校舎もあるので注意。特別招待講習等を受けて見極めるといい。

なお、アプリで勉強を進めたい生徒は『英単語アプリmikan』というアプリもある。ランダム形式での演習ができる他にも、自分で単語帳を作成する事もできる。
また、基本無料で単語帳作成に特化したアプリ「単語帳メーカー」もおすすめである。数百円程度で自動音声発音や広告消去ができるので気になったら利用してみてもいいだろう。

悪い点

  • 単語帳・一問一答買ってきてやり込めば合計でも2000~3000円で済む。
  • 1年間の利用期限がある(校舎による?)ため、高マスに頼り切りになるのはオススメしない。やり込んだ後、重要な時期に期限が切れて復習ができなくなってしまうのは痛い。継続利用するために再度7万円の追加料金を払わされるのは笑えない。
  • 1問1答形式の問題なので基本的に丸暗記であり、英単語初心者以外には得られるものが少ない。
  • 英単語の場合、訳語が一対一でしか提示されず、英単語初心者以外には得られるものが少ない。
  • 担任の圧力があるので一度始めたら最後、他の単語帳に乗り換えることは許されない。各校舎には向上得点の査定があるため、基本的に高速マスターから逃れることはできない仕組みになっている。生徒への負担を考えて、高速マスターによる向上得点の積み上げを諦めている校舎ももしかしたらあるかもしれないが、業績を追求しないという意味で経営者としては失格である
  • 相性が悪い生徒にとっては非常に覚えにくく、高速基礎マスターに怒りの矛先が向く。
  • 理科科目の高速基礎マスターは、○○基礎という名前になっており、一見すると基礎科目のみしか扱わないと思われがちだが、マニュアルを注意深く読んでみると基礎がついていない科目まで扱っている。つまり物理基礎と書かれていても実際は物理の内容まで扱っている。
  • 当然ながら、東進卒業後は利用できない。例えば、大学入学後や入社前に英語の基礎を見直す必要が出てきた時に、高校時代に高マスを中心に勉強してきた人は、手元に使い込んだ単語帳や文法書がないという事態に陥る。しかも、高マスは基本的に丸暗記であるが故か、しばらくして基礎がガタガタになっている者が多い。
  • 単語帳を中学レベル~難関大レベルまで揃えても5000円以下、熟語、文法も参考書で揃えても8000円以下、計算練習レベルの問題集(サクシード等)123ABで揃えても5000円程、漢字の単語帳は2000円程度で語彙も1000円程。以上を合計しても21000円以下である。しかも、高速基礎マスターとは違い一度買えば最後まで使える。

使い方

  • まず、どの分野にも「受講判定テスト」がある。これで90%以上、もしくは95%以上(ものによって異なる)の点数を取ることができれば、その時点で修了判定テスト1回目合格の状態になる。
  • 受講判定テストをクリアできなかったら、ステージ1からテストモードで単語や熟語等のテストを行うことになる。テストモードで正解できた単語は「点検中」という扱いになる。もう1度テストモードで同じ単語を正解できた単語は「修得」扱いになり、不正解の場合は「未修得」に戻される。要するに、「未修得」←→「点検中」→「修得」という流れである。(ただし、「修得」の単語も間違えたら「未修得」に戻される。)
  • 同じステージ内の単語や熟語を90〜95%「修得」状態になったら、確認テストを受けることができるようになる。確認テストに合格したら次のステージに進む、という流れである。スマホアプリだと確認テストを受けることができない。
  • 全ステージの確認テストに合格したら、修了判定テストを受ける。修了判定テストで90〜95%正解できたら合格(受講判定テストで一発合格した生徒にここで追いつく)。そして、中3日空くと、もう1度修了判定テストが受けられるようになるので、これにまた合格したら「完全修得」と呼ばれる状態になり、これで高マスとしてはゴールである。
  • テストモードでは、「未修得」と「点検中」のものが出題されやすいため、繰り返し行うと自分がよく間違えるものを洗い出せる。
  • 数学のみ使い方が違う。

外部リンク

高速マスター講座