最上位への数学 のバックアップ(No.3)


講座情報

  • 講座コード:1223
  • 担当講師:宮嶋先生
  • 収録年度:2017年度
  • 授業回数:90分*20回
  • 確認テスト:20回
  • 講座修了判定テスト:2回
  • レベル:10~11
  • キャッチコピー:最高レベルの数学にチャレンジする講座
  • 対象学年:高1・高2・高3・高卒生
  • 講座の対象:最難関大受験生で、数学1・A、2・Bの学習を一通り終えつつある生徒、または完了した生徒
  • 講座の目標:本格的最終学習に向けてその礎を築く
  • 学習項目:数学1・A/2・Bの学習項目
  • 学習内容:最高峰の大学は最高レベルの問題を出題する。これに対処するために、単に一通りの学習を行っただけでは本格的な入試対策の準備にはならない。より高いレベルの学習を受け入れるための、それ相応の力をつけておかなくてはならない。この講座では、そのために必要となるものが何であるのかを、具体的な学習を通して解説する。この講座によって本当の数学の理解のしかたをマスターすることができる。
  • 受講上の注意:未記載
  • 必須講習講座:なし
  • 事前受講講座例:未記載
  • 予習の仕方:未記載
  • 復習の仕方:未記載
  • 講座の構成:
    講数内容
    Part1-1代数編(1)
    Part1-2代数編(2)
    Part1-3代数編(3)
    Part1-4代数編(4)
    Part1-5代数編(5)
    Part1-6代数編(6)
    Part1-7代数編(7)
    Part1-8数論編(1)
    Part1-9数論編(2)
    Part1-10数論編(3)
    Part2-1確率編(1)
    Part2-2確率編(2)
    Part2-3幾何編(1)
    Part2-4幾何編(2)
    Part2-5幾何編(3)
    Part2-6幾何編(4)
    Part2-7幾何編(5)
    Part2-8幾何編(6)
    Part2-9代数幾何編(1)
    Part2-10代数幾何編(2)

この講座について

数Ⅲ版の講座が存在しない。
授業では1回の授業で2or3問扱う。
講座レベルは数学ぐんぐん数学の真髄と同じ6~8(この2つもレベル詐欺である)であるがその内容はまさに異次元。
講義内容は前述2つの講座を軽く凌駕する。そもそも師の講座は『受験数学』というよりも数学オリンピックのような『競技数学』を視野に入れたものであるため、余程数学マニアな人以外にはおすすめしない。
ある程度数学が得意であり、かつ講座ユニットに余りがある人には非常におすすめ。

テキストPart1の「はじめに」を以下に引用する。
 数学の勉強を問題演習を中心にして行う場合,2 通りの方法があります.1 つは問題を確認したら,あまり考え込まずにすぐに解答を理解していくことにより学習する方法であり,もう1 つは問題を見たらまずある程度の時間を使い自ら考えてみて,その後に解説を読む(または聞く)方法です.このいずれの方法も大事であって,学習のタイミングで使い分ける必要があります.
 数学の学習を極めるには,問題を解くテクニックを身に付けることが一番重要です.単にテクニックと言うと,内容を伴わない形式的かつ無味乾燥な技術のように思えるかもしれませんが,ここで述べている「テクニック」とは数学の考え方そのものを指します.例えば「数学的帰納法」もそのうちの1 つであり,これが数学を学ぶ上で必要不可欠な概念であることは異論の余地はないでしょう.このようなテクニックは単に覚えるだけでは学習として不十分であり,実際に問題演習を通してその使い方を把握しなくてはなりません.それをマスターしないうちはいくら考えても問題は解けないわけです.その対策としての勉強をするのならば,問題を見たらすぐに解答を読んでしまう方法が有効なのです.そして,数多くの重要なテクニックを身に付けるには,この方法で学ぶ問題の数を増やさなくてはなりません.
 一方で,問題に対し自ら考えてみるのも極めて大事なことです.この場合,一般的に言って問題が解けなかったときでも,多かれ少なかれそこに学ぶべきものがあるはずです.そういう意味で問題演習の結果としては,問題が解けなかったときの方が勉強になるのです.しかし,時間をかけて考える以上,全く手も足も出ないようでは,それは時間の無駄遣いになりかねません.ゆえに,時間をかけて取り組むのであれば,その問題のレベルによく配慮すべきです.
 さて,数学を本で勉強するときは,2 通りの勉強の仕方のどちらも容易に可能です.しかし,講義を聞くことにより学習するときには,原則として2 つ目の方法で学習することが前提となります.すなわち学習者は事前に,もしくは講義の中で問題を演習してから解説を聞くことになります.そのときは先程も述べたように,その問題のレベルが学習者にとって,低過ぎもせず高過ぎもせず適切なところにあることが重要です.
 ここで,この講義について説明しなくてはなりません.この講義は講義であるにもかかわらず,1 つ目の学習法に対応しています.すなわち,この講義では各問題に対し,事前に時間を使って考えてみる必要はまったくありません.ただし,テキストの解説は必ず読んでおくようにしてください.解説で各々の問題を実際に考えてみることを示唆している部分があるかもしれませんが,それは無視してもかまいません.ただし,問題に対するイメージは形づくっておいてください.問題に対してイメージをつくっておくことは,数学の学習でとても大事なことです.また,でき上がったイメージにより,その問題のレベルが自分にとって適当だと判断した場合は,問題にチャレンジしてみてもかまいません.さらに,問題に対するイメージづくりを自分の力だけで行ってみるのも良いことであると考えます.問題だけを1 つのコーナーにまとめてありますので,これも活用してください.いずれにしても,問題演習を必ずしも必要としないながら,この講義での目的は,数学の極めて高度なテクニックを身に付けてもらうことにあります.講義で取り扱う問題自体はとてもレベルの高いものが含まれていますが,それだけに極めて重要なテクニックを身に付けられ,かつ数学に対し豊かなイメージが得られるものと確信しています.
 この講義の内容について少々説明しておきます.この講義及びテキストの構成は,タイトルが代数編,数論編と分かれているために,一見したところ従来の分野別編成となっているように感じられるかもしれません.しかし,実はそうではなくて,そこに数学における考え方の類別構成がなされています.それは数学にとって重要なアイデア及びテクニックを中心とした分類です.タイトルに代数,数論といった分野の名があるのは,あくまで1 つのアイデアを中心にして話をしようとすると,そこに似た分野の問題が自然に集まるからなのです.そして何より大事なことは,先程も述べたように,数学の考え方をマスターしながら数学の世界観をつかむことです.テクニックを学ぶことが重要になる理由もそのためです.だから,例えば「帰納的に考える」というようなテクニックをタイトルにすることは積極的にはしませんでした.そうした構成で統一して各テーマの下に様々な分野の問題を集めてしまうと,問題間のつながりがなくなってかえって不自然になり,数学の世界観が見えにくくなってしまうからです.数学を学ぶことは,数学の世界のイメージをつくり上げることです.そして,数学に対するイメージとは学べば学ぶほど膨らんでいくものです.この講座を通じて,訪れるたびに見事な景色に染まっていく数学の世界を是非体験してほしいと思います.

このテキストで学習する人のために
このテキストの解説は,通常のテキストとは異なり単なる基本事項の解説集ではありません.このテキストを見て,恐らく解説が長くて読むのが大変だと思う人が多いことでしょう.しかし,これは意図的にそう作ってあるのです.実はこのテキストの解説自体が講義の一部なのです.だから解説文も長くして,ゆっくりと説明してあります.
 このテキストで学習するときは,講義を聞くときと同じ気持ちになって,自らも考えながら進めていってください.講義でも同じですが,数学を真に理解するためには,簡潔にまとまったものを勉強するだけでは十分とは言えません.息の長い論理を制してこそ本物の理解が得られるのです.まずは頑張ってテキストを読み進めていきましょう.テキストの解説の一行一行を,極力ゆっくりと読んでいってください.そのとき,中にはたやすくは理解できないところも出てくると思います.しかし,はじめは気にせず,そういうところは大まかにイメージだけでも理解してどんどん先へ読み進めてみてください.それだけで必ず新しい理解が得られると思います.
 なお,このテキストの解説においては「……は基本事項である」とか「……であることはよく知られている」といった表現がたくさん出てきます.これはあくまで数学者の間での話であって,これからそれを勉強しようとしている皆さんがそれを知らなかったとしても,一向に気にする必要はありません,あしからず.

この講座を受講するのに適した人は
この講座の目的を一言で表すと「問題を解くために数学の理解度を深める」ことです.それは「数学が本当にわかる」ことに他ならず,結果,東大,京大などの難関大学を余裕で突破し,数学の難問を解けるようにし,また,数学オリンピックなどへのチャレンジも可能にします.この講座で対象とする人は,原則として学年を問いませんが,高校数学の1・A・2・Bを一通り学んでいることを前提とします.しかし,まだ本格的な入試対策を行っている必要はありません.
 この講座で一番重要視することは,学習者が数学の問題を見たときの発想力を引き上げることです.そのためには,数学の世界の表面だけではなく奥にあるものを知ってもらわなくてはなりません.したがって,この講座では問題の解説を中心としながら,一方では数学の世界の案内をしています.この講座での学習を終えたとき,間違いなく数学の問題の見え方が以前とは違ってきているはずです.そして,その先に行う問題演習がとても効果的な結果を与えてくれるようになるでしょう.