東進模試 のバックアップ(No.21)



はじめに

  • 東進模試は毎月1回定期的に実施され、マーク模試は偶数月に、記述模試は奇数月に実施される。これらに加えて大学別模試が実施される月もある。
  • 東進模試は非常に多種類ある。似たような趣旨のものも多いため、一つ一つ区別して把握する必要性は低いし、種類が多すぎて混乱をきたす者も多いように思われる。そのため、ざっくりと「マーク模試を偶数月に、記述模試を奇数月に受ける」と把握しておくと良い。
  • 各模試の詳細は以下のページ参照。

特徴

  • 問題の質があまり良くないとされている(林先生志田先生にも酷評されている)。
    • 他予備校の模試の質も過去問と比べると粗悪なものが多いのだが、東進の模試はそれ以上だという意見が散見される。
    • 時間配分や雰囲気慣れなどの実地経験の獲得、演習量の確保、苦手分野の発見などに有用なのは言うまでもない。
  • 実施回数が多い。共通テスト模試は年6回も行う(同日含めたら7回)。駿台・河合は4回である。
    • 何度も開催することが問題の質の低下に繋がってると言われる。
    • 定期的に学力を測ることが出来るという意味ではメリットである。
  • 結果の返却が速い。マーク模試は約7日で、記述模試は約10日で返却される。学力POS上でなら、もう少し早い段階で見ることができる。
    • 返却が速いのは、受験者総数が少ないから、学校の団体受験を試験日を遅らせることなく公開会場と同日に行うから、後日受験者の成績を集計に組み込まないから、などの理由が挙げられる。
    • 他予備校は、記述模試・マーク模試ともに返却に1ヶ月かかる。これは受験者総数が多いから、学校の団体受験日が公開会場の受験日より1〜2週間遅いから、後日受験者の成績も集計に組み込むから、などの理由が挙げられる。
  • 成績表のクオリティが良い。教科・科目別成績や判定だけでなく、科目別成績詳細、設問別成績詳細、あなたへの処方箋がついてくる。
    • 判定では、第一〜第三志望校の各回における合格者平均点が記載されているため、次回までの目標点が立てやすい。
    • 科目別成績詳細では、大問ごとのボーダー得点などが分かる。合格までの距離を測ったり、苦手分野を掴んだりすることができる。
    • 設問別成績詳細では、設問ごとの正答率などが分かる。皆が解けている問題を間違えた場合は早急に復習し、確実に身につけるようにしたい。ただ、問題番号順ではなく正答率順で並んでいるため、どの問題を間違えたのかが確認しづらい(特に数学)。2018年度までは問題番号順だったのだが…
  • 志望校判定の精度が悪いとされる。受験者総数が少なく、また学力上位層がほとんど受けていないためである。
    • 特に記述模試・大学別模試は、受験者総数が他予備校の模試と比べてかなり少なく、学力上位層があまり受けていないため、データの正確性にはかなり疑問が残る。
    • 東進模試のホームページ*1でも「全国での立ち位置や志望校の合否判定をより正確に知りたいと思う人は従来の模試の中でも受験者数の最も多いS模試東進模試と合わせて受験するのもよいでしょう」とある。
  • 実施日の翌日からt-Podで解説授業が受けられる。解答解説の冊子を読んでも分からなかった問題はこれで解決しよう。
    • 2020年度より、記述式模試・大学別模試も実施日の翌日から解説授業が受けられるようになった。2019年度までは実施日から2週間待たなければならなかった。
    • 解答解説の冊子で解決できるならばそれが一番良い。時間対効果を考えれば「何でもかんでも解説授業」というわけにもいかないはずである。受講する科目・分野はしっかり絞ること。
    • 2021年の解説授業担当講師はこちら
      2020年の解説授業担当講師はこちら
  • 後日受験への対応が弱い。
    • 正当な理由なしには後日受験は認められず、後日受験する場合は原則として別料金が発生する(後述)。また、マーク模試も記述模試も返却まで2週間以上かかる。さらに、後日受験者の成績は当日受験者の集計には反映されない(そのため、当日受験者と後日受験者では、総受験者数が異なっている)。
  • 大学別模試の場合、解答用紙の形式が本番と全く同一である。
    • 他予備校の模試が受験人数の多さから解答用紙の形式をオリジナルなものにして、採点の効率化を進めているのに対して対照的である。
    • 問題冊子含め、驚くほど似ているので、自分の志望校の模試が行われているのであれば、ぜひ受けてみると良い(特に千葉大模試を行っているのは東進くらい)

受験料

  • 東進生は入塾時に模試費を支払っているので、模試申し込み時に料金を払う必要はない。
    • 後日受験(東進生のみ可)には別途1,100円かかるので注意。ただし、無料模試の後日受験は無料である。
  • 模試費用についてはそれぞれのページに記載している。河合塾の全統模試や駿台模試と比べると、少し安い。
    • 例えば、共通テスト模試だと、全統模試は6000円*2、駿台模試は6600円*3なのに対し、東進模試は5,500円である*4

他予備校と日程が重なった場合

  • 他予備校(駿台、河合塾)との受験日が重なった場合は、各自が自分の実力と模試の難易度をよく考えて、東進模試にするか他予備校にするか選択すべき。
  • 共通テスト本番レベル模試や、早慶上理・難関国公立大模試、全国有名国公私大模試は後日受験がある*5ので、東進模試を後日に受けるのも手。大学別模試は後日受験ができない*6ので注意。

作問について

東進模試は、ほぼ講師が作問を担当しています。ただし、他の予備校と同様、

  • 1:テレビCMで出てくるような超有名講師は、特別公開授業などで全国に回るのが忙しい為、基本的に作問ではなく、問題の監修を行っていることがある(特別公開授業を年間数十回行っている講師は基本的に外れていると思ってもらって構いません)。
  • 2:公式ページに載っていない講師(東進の公式ホームページに載っている講師は全体の約6~7割ほどらしいです。実際は100名ほどいるようです)が作問を担当していることが多い。

また、とある講師から聞いた話としては、

  • 1:難関大&有名大模試は本部から問題の概要(どの分野の問題を作るかなど)を聞き、それに従い各講師が大問毎に作成し、それぞれの問題を合わせて1つの模試として作成しているらしいです。なので、解説授業を担当している講師が作問しているとは限りません(むしろ作問していない人が解説授業を担当していることが多いようだ)。
  • 2:難関大&有名大&旧帝大模試のどれも、作問を担当する講師が毎年変わることが多い。
  • 3:旧帝大模試はその年の入試傾向を反映し作問するが、難関大&有名大模試は模試が行われる1年以上前に作問するので、講師に聞いてみてもその問題を作ったかどうかはあまり覚えていないらしい。
  • 4:東進の旧帝大模試の数学は異様に難しいが、理由としては、各講師がみんな赤本の難易度で言うB~Cの問題を大問毎に作問し、それをお互い相談することなく集めて1つの模試にしているので難しいようです(本来の試験だとA,B,Cの難易度の問題がそれぞれ1~数題ずつあるが、東進の模試だとそれが無い)。

その他

普通なら関係ないが、ネット申し込みでは二浪まで(厳密には20歳まで)しか受けられないことになっている。大学再受験を考えていて東進模試を受けよう、と思っている21歳以上の方(そんな人がいるかはわからんが)は東進に直接問い合わせてください。この年齢制限は、既卒生がいたずらに受験し、正確なデータを収集できないということが起きないようにしているものなので、20歳以上の方で大学進学を目指している方なら受験することが出来る。(その旨伝える必要はある。)





*1 東進と他の模試の違い Toshin.com
*2 リスニングでICプレーヤーを使用する場合は7100円
*3 成績表をWeb上のみで受け取る場合は6100円
*4 ただ、ICプレーヤーを試験導入しているようなので、本格的に導入したら値上げするかもしれない
*5 校舎によっては行わないこともある
*6 東進生ならば問題をもらうことは可能