長岡 恭史 のバックアップ(No.18)


長岡 恭史(ながおか やすふみ)先生は、東進ハイスクール数学科講師。

人物

神(GOD)である。
東大特進コース担当。東進の数学科看板講師。電気通信大学(情報数理工学)卒業。1998年度から東進に在籍。元明治大学理工学部特任教授の長岡亮介氏は実兄。元駿台予備学校講師であり、ほとんど特設単科を開講しない駿台で「数学ぐんぐん」シリーズを担当していた事からも師の人気が伺える。

どの分野を担当しても非常に評価が高い。特に微積分など解析分野の指導の評価は他の講師の追随を許さない。同値性と存在条件に着目し、非常に論理的かつ厳密な授業を展開する。
授業のレベルも高く、普通の数学の講座では、1講で3問解説するところを、師は5問解説(しかも時間ピッタリor余った時間で高度な解説を行う)する。まさにプロである。だが付いて行くのが非常に困難であることは言うまでも無い。
最低限解法の正しい道筋が立っているレベルで予習しないと師の発想を理解することすらままならないので予習をしっかりとしておくこと。しかし、ある程度数学ができる人なら、師の繰り出す解答のスマートさに唸るであろう。
板書量が多いため安心しがちだが、値域の定義などで意外と重要であったりすることを口頭説明でサラッと言ってしまう時もあるので、注意深く聞く必要があるだろう。(1.0倍速推奨)
「なぜこうすれば解けるのか」という基本的解法の理論を丁寧に解説する。天下り的に解法暗記をさせることはほぼない(数学ぐんぐん[基本編]などレベルの低い講座では受講者の学力を考慮してそうすることはある)。暗記数学とは正反対である。解き方が複数ある時は別解も書く。
補足説明があったり、問題の中に有名な式や、意外なポイント、背景に潜む数学の発想がある時は、問題を解き終わった後「《注》」でポイントをまとめる。
授業の時間が余ったら「《研究》」と評してかなり高度なポイントの解説を行うことも。

師の講義は、東進の中ではレベルがかなり高く、上位レベルの生徒であっても1度で理解するのが難しい場合もある。もちろん師のテキストの復習が第一だが、それ以外で師のハイレベルな数学的厳密性に焦点を当てた発想を理解するのに役立った書籍を筆者の私見で以下に挙げたいと思う。特に、師の実兄である長岡亮介氏の著書は非常に有用である。(余談ではあるが、恭史氏が霞むほど兄は凄い。興味があれば調べてみると良いだろう。)
・『総合的研究 論理学で学ぶ数学――思考ツールとしてのロジック』(長岡亮介)
←一般には大学教養で学ぶ記号論理学の知識を用いた、非常に厳密で曖昧さの無い解説が特徴。同値変形なども体系的にまとまっている。軌跡領域や代数的な問題において相当の威力を発揮している。自然言語(日本語)による解答と論理記号による解答が併記されており、これまで日本語でなんとなくやっていた処理の本質がわかる。ある程度ロジックがわかる人が、補助として用いるべき。帯にもある通り、難関大志望者でないとオーバーワークは確実。だが最難関大なら必須とも言えるほどの名書である。
・『総合的研究 数学1+A/2+B/3』(東大理Ⅲ ガチノビシーナさん推奨)
←おおまかに理論解説、例題、章末問題という構成。例題の多くは青チャートなど網羅系と同レベルだが、超難問も度々出てくる。数学ぐんぐんの代用としても使えないことはない。整数は(受験数学の問題として)不足しているので、適宜補うべき。(しかし、受験数学に整数問題の基本は非常に少ないので、そこまで気にすることではない。)とはいえ、これだけやり抜けば、理論的な基本は十分すぎるだろう。上の本とは異なり、論理記号はあまり使われていない。(しかし、存在や任意性について注意深い記述、すなわち論理記号が分かる人には問題なく進めることができる作りとなっている。)
また、駿台が開講している講座に小林隆章氏の「入試数学の盲点」という講座があるが、これは長岡師の手解きと似た手法を用いて難問を解説してくれる講座である。夏期講習なども行われているため、夏前に師の講座を見終わりどれくらい数学的厳密性を咀嚼出来ているかを確認するために利用するのも手である。

色物要素が無い分、燻し銀の良さがある。雨が降っても、槍が降っても、淡々と授業をする。
字は汚く読みづらいので注意。ちょいちょい計算ミスをしたり、あくびを噛み殺すのはご愛嬌。
北斗の拳が好きらしく、テキストにケンシロウ、リン、バットなどの会話が書かれているが、授業中そのことに触れることはまずない。 特に夏期講習『東大対策数学-論理編-』や『夏の数学ぐんぐん』のテキストは北斗キャラの出すぎで問題がどこにあるのかわからないくらい、はっちゃけている。
授業中は基本ムスっとしていてほとんど笑顔を見せないので怖い先生のように思えるが、テキストや応援メッセージからは師のお茶目で優しい人柄がにじみ出ている。

パンフレットや東進公式サイトに載っている若いころの師はかなりハンサム。2006年頃まではスーツが似合うダンディなおじさんだったが、ここ10年で急激に老化が進行。「長岡先生荒巻先生ってパンフと顔違くない?」という会話はもはや東大特進コースの春の風物詩である。
また、老化と同時に体調もかなり悪化しており、ここ数年は2年に一度(酒のせいで)大病にかかり死にかかっているらしい。2018年はお盆の間毎日8時間点滴したと仰られていた(意地でも入院はしないらしい)。またこの時病気を根性と気合で治している為激励メッセージでは特に根性と気合を強調する。
上記に挙げた老化と体調悪化の2つの理由から、最近では東進での仕事の担当をかなり減らしている。2015年度をもって東大模試の作問と解説授業の担当を降り、過去問演習講座の東大数学の解説も2018年度をもって降りた。2020年度からは東大特進でも講座数を減らした。

趣味は、公認改造車と薔薇作り。高校教師だった頃、万引きをした生徒を引き取りに警察署まで改造車で出向くこともしばしばだったとか。
また教師になった理由も、車の維持費を稼ぐためだったという。愛車の日産スカイライン(通称ハコスカ)の改造につぎ込んだ金額は凄すぎて言えないとのこと。
ちなみに基本的に富士で乗り回しているらしい。千葉県のコースでは係員の指示を無視しまくったせいで出禁になったらしい。

なお先生の庭で大事に育てているバラは2018年は残念ながら猛暑で全て枯れてしまったようだ。
スポーツは全般的に得意で、特に柔道は生徒の前で模範演技を披露したほどの腕前(もちろん黒帯)。
神奈川県横浜市出身の浜っ子。四人兄弟の末っ子である。高校時代はやんちゃな生徒だったらしくカンニング幇助をしたり、英語の授業中に教室を飛び出して川原に寝転んで空を眺めるという青春ドラマのワンシーンみたいな青春を過ごしていたらしい(本人談)。

「こんな問題サルでも解ける」
「この程度のことはサルでもわかるから」
「こんなのは中学生だってわかる」
「中学生的解法を使って」
「たかだかn次関数(n=1,2,3)」
「それは嘘なんですね」
「原始関数は見つけた者勝ち」
「チョロいよね」
「こんなのはもうゴミみたいなものだから」
「微分のいいところは頭を使わないでもいいところ」
「泣きながらでもいいから板書をとって、死に物狂いで復習をしてください。そうすればどんな入試問題にも揺るがない数学力が身に付きます」
「具体的な試行から一般性を見出す」
「後は各自の宿題です」
「ブッチギリだぜ!」
「数学など出来なくても死にはしない!」(至言)
「これは、イモ!」
「てんてんてんてん、、、」
「んー、わかりますかぁぁ?」
「これで証明終了、ちゃんちゃん」
「地球から太陽の距離もゴミに等しい。」
「公式ではなく常識」(logXの積分について)
「公式なんてものは忘れたって導ける」

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