一橋大学 のバックアップ(No.10)
- 一橋大学は学部によってかなり配点にばらつきがある。例えば社会学部志望ならば社会を強化し、商学部志望なら数学を強化するなど必ず自分の志望学部と照らし合わせて担任の提案ではなく自分自身で考えて必要な講座を取ること。
- 問題の難易度として社会は国公立最難関で数学も東大に勝るとも劣らない程の難易度を誇る。但し一橋大のどの教科にも言える事だが問題は難しいが非常に特徴的な問題が出題される。要は過去問をどれだけ研究したかが合格不合格の分かれ道となるだろう。
- 英語は上記の中から講師との相性で決めると良い。ただし、『一橋大対策英語』は文法問題対策は一切しないので注意(その代わり他の講座と違い、唯一リスニング対策を行う)。また『一橋大対策英語』part2の授業スピードは恐ろしいほど速い(1コマで長文2つ~3つ)。予習も復習も相当キツく解説も構文をいちいち取ったりはせず(というか宮崎先生は予備校チックな英文解釈はほとんどしない)苦労する人は本当に苦労する。『飛翔のための英文読解講義(応用)』は英文解釈と長文だけなので少し心許ないという人は『飛翔のための英語表現(応用編)』の講座を取るのも一つ(『飛翔のための英文読解講義(発展)』はやらなくても良い)。『難関国公立大英語』は毎回長文と英作文+αを扱うなど非常にボリューミーではあるがこれをやりきれば記述問題は完璧になる良講座。英作文については英作文講座を取るかもし学校に信頼できる先生がいるのなら、過去問を解いて添削してもらおう。
- 国語について現代文が得意な人は『入試対策:センター試験対策現代文(90%突破)』は取らなくて良い。『一橋大対策国語』も講習で5コマなので時間がないor他の科目で頑張るという人は取らなくて良い。ただ林先生の『現代文記述・論述トレーニング』は期待を裏切らない量と質の良講座であり大問1で現代文の記述問題がある以上これはおすすめ講座である(記憶が確かなら一回だけではあるが一橋の過去問を用いて二百字要約もやったはずである)。古文、漢文はセンターレベルを完璧にした後に近代文語文対策として駿台文庫の「近代文語文演習」や「一橋大学への国語」を使って演習したい。大問3の要約問題は必ず学校の先生に添削してもらうこと。尚全ての大問に関して問われている事に対して書きたい物の分量が制限字数よりも普通に長い(要はA~Cまでのポイントを書くと90字くらいになるのだが設問の字数制限が70字であったりする)事が往々にしてある(西原師曰く「バシってる」)。これが一橋国語において合格者が6割近くは取れるものの7~8割取れる生徒が皆無なことの一つの理由であろう。常日頃から必要な部分だけ選び取って省けるものは省く。それでありながら必要なポイントは欠かさない。ということを念頭において記述答案を作成して欲しい。
- 世界史は通史は独学でも東進の講座でもどちらでも良い(正直独学で通史は固めたいが)。独学でやる場合は荒巻先生の「世界史の見取り図」や「詳説世界史研究」はオススメ。論述の講座は正直どちらの講座でもよい。もし信頼できる先生が学校にいるのなら「一橋の15カ年」を解いて添削してもらおう。一橋大の世界史は過去問の焼直しが結構出る上ある程度出題される分野が固定化(とまでは言えないにしろ大枠としては大体一緒)しているので30年分位過去問をやっておきたい。ウェブに78年からの過去問が載っているのでうまく活用したい。
- 倫政を受ける人がいれば『過去問演習講座 国公立二次・私大対策』主体で演習をこなすことが第一だと思われる(学校に公民科の先生で信頼できる方がいればその方にお願いするのは勿論の事滅多に無い科目だから過去問添削受けておくべきかと)。一橋倫政は受験しない人からすれば「?」な科目だろうし「歴史科目からの逃げ」と言われることもあり中々印象が良くはないかもしれず色々と不安な人もいるだろうが毎年訳の分からないを聞いている問題はないので(倫理分野は大方源流・近代西洋思想か環境倫理、政経も様々な分野からの出題でこそあれ原発の稼働台数なり当時の小泉内閣の政策評価なりと時事性が強かったりする事もあり対策が無理というものでは無い。尚政治or経済どちらかで毎年書きづらい問題があるのは事実。特に2018年度の大問3なんか得点率酷いことになっているのでは…まぁああいう類の問題は皆とれていないだろうから気にせずに)知識を入れて記述の対策と添削をすれば十分対応可能とは言えよう。清水先生の政治経済演習という講座があるが一橋二次倫政の方は恐らく私大併願するなら社会科目は政経で受ける(受験科目として政経があるなら)であろうから知識整理も兼ねて取ってみるのも良いかもしれない。
- ポレポレ英文読解
一橋大を受けるなら絶対にやっておきたい一冊である。ただし、西先生の講座を受けるのならこの限りでない。
- 英文読解の透視図
ポレポレよりワンランク上の位置付けではあるが、一橋大を受験するならやっておきたい一冊である。これ以上レベルが高い参考書(英文解釈教室、京大入試に学ぶ英語難構文の真髄、英文標準問題精講など)は一橋英語で満点を取るとかでない限りやる必要はない。
- 文系数学の良問プラチカ
数学で高得点を取りたいと考えているならば仕上げておきたい一冊。これが完成したらあとは過去問演習のみである。
- 文系の数学(実戦力向上編)
数学があまり得意でない生徒が数学で足を引っ張らないようにやるor得意な生徒がプラチカや新スタンダード演習の前にやると効果的。
- マスターオブ整数
一橋大頻出の整数を対策できる参考書。これを仕上げれば一橋大の整数問題でまともに戦えるようになる。
- ハッとめざめる確率
解説、例題は基礎からだが侮るなかれ。到達点はかなり高い。整数と同様に頻出の確率を得意にできる良書。
- 詳説世界史研究
大学入試に必要かと言われれば微妙だが、一橋大志望なら持っておいて損はない。特に中世ヨーロッパ史は詳しい知識が問われることが往々にしてあるためおススメである。ただし、量が量なので教科書代わりにに使うのはおススメしない。
- (社会科目全て)山川出版社の用語集
一橋大社会の難度や、一橋志望者の多くが私大併願で早大や慶應大などの難関私大に臨むことを考えると、どの科目を選択するにせよ必須であろう。用語そのものの意味のみならず、その歴史的背景等の情報まで記載されており、センターレベルからでも有用である。尚、特に倫政などは、清水書院の用語集も利用できる(というかこちらの方を勧める)。清水書院そのものの知名度は山川出版社には劣るかも知れないが、山川も清水も社会科目専門の会社であり、教科書や参考書の質も高い。一考の価値は十分あろう。
- 最後に
必ずしも上記の講座を取る必要は全くない。そもそも特に英語や数学は現在では参考書で溢れかえっている状況であり、本当にこれらの講座が必要なのかどうかしっかりと考える必要がある。また、倫理政経とビジネス基礎は2022年度の入試では実施されず、2023年度以降の実施は不透明なので現高1・高2生で倫政やビジネス基礎での受験を検討している人は大学のHPでの発表を見逃さないようにしよう。